2025年12月4日(木)、一般社団法人AgVenture Lab(アグベンチャーラボ)イベントスペースにおいて、当協会主催”食物繊維セミナー”第2弾「今こそ伝えたい!食物繊維の健康効果と活用情報」を開催いたしました。
2025年5月に開催したオンラインセミナー「野菜と果物の食物繊維の健康効果と未利用資源由来の食物繊維の活用」の発展・応用編となる今回は、会場・オンライン合わせて約80名の方にご参加いただき、活気ある会となりました。

第1部では、一般社団法人日本食物繊維学会で常務理事を務められている、京都府立医科大学大学院 医学研究科教授 内藤裕二先生、東海国立大学機構 岐阜大学 応用生物科学部教授 矢部富雄先生にご講演をいただきました。
内藤先生からは「健康の土台をつくる食物繊維~ヘルシーエイジングを目指した世界の流れ~」と題し、食物繊維の定義や物理化学的特性といった基礎知識から、その健康効果を検証した研究結果、そして食物繊維を取り巻く潮流まで、幅広くご講演いただきました。その中で、食物繊維摂取の増加によりがん、生活習慣病の罹患率、死亡率を抑制するというヒトコホート研究の結果や、”ヘルシーエイジング(健康な老化)”にも食物繊維豊富な植物ベースの食事が推奨されていることなどについてご紹介いただきました。
矢部先生からは「食品づくりに活かす!食物繊維の最新知見と健康効果~リンゴとオレンジ、食物繊維の働きはこんなに違う!~」と題し、主にペクチンについての最新研究をご紹介いただきました。ペクチンには小腸絨毛の形態を変化させる働きがあり、それによって小腸での栄養吸収を改善し、高齢者のフレイルティ(虚弱)における慢性的な低栄養状態を予防することが期待されていることや、どの植物由来のペクチンを摂取するかによって小腸のどの部位の絨毛が伸長するか変わってくることなどについて詳しく解説していただきました。
第2部では、「食物繊維活用の社会実装講座」として、ユニテックフーズ株式会社 開発部部長 浅野桃子様、ASTRA FOOD PLAN株式会社 代表取締役社長 加納千裕様、当協会理事でもある一般社団法人大人のダイエット研究所 代表理事 岸村康代様にご登壇いただき、実際の食品開発への食物繊維の利活用について、事例をご紹介いただきました。
その後、実際の商品サンプルをお渡ししながらの交流会の時間も設けさせていただき、盛況のうちに閉会となりました。

改めまして、当日はお忙しい中ご来場・ご視聴いただきまして誠にありがとうございました。
なお、本セミナーに関して、約1か月間のアーカイブ配信(対象:本セミナーへお申し込みいただいた方全員)および講演資料ダイジェスト版の配布(対象:アンケートにご回答いただいた方)を予定しております。
詳細は食品機能推進協会事務局(info@ffia.or.jp)よりご案内させていただきますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。